ヴィンテージ品の特徴と豆知識
ヴィンテージ品には物によって、特徴的な風合いがあります。それはヴィンテージの味わいとも言えるものです。
ヴィンテージ品の主な特徴を豆知識としてまとめました。
支柱跡(目跡)
製造時に出来る支柱跡(目跡)に付いて時々、欠けと間違われる方がございます。
陶磁器の窯焼きの方法には「一枚焼き」と「重ね焼き」という二つの方法があります。
一枚焼きとは、窯の棚にお互いが触れないように並べて焼く方法です。
重ね焼きとは、文字通り焼き物を重ねて(積み上げて)焼く手法です。重ねられた一枚一枚の焼き物の間には、支柱を挟み込みます。この支柱が触れる部分には釉薬がかからないため、凹みが残ります。北欧は重ね焼きが主流のため、ヴィンテージの北欧食器には支柱跡が多く見受けられます。
製造の過程でできる跡になりますのでダメージではない事をご理解ください。
貫入
貫入には「直接貫入」と「経年貫入」の2種類があります。
「直接貫入」とは焼成後、素地と釉薬の収縮率に差があるために起こる現象です。
「経年貫入」とは窯出し直後にはなんの異常もないのに、時を経ると貫入が発生する現象です。
どちらの「貫入」もダメージではございません。
これもヴィンテージ・アンティーク品の独特の風合いの一つであると思います。
現時点で貫入がないお品物でも年月を経て「経年貫入」が発生する場合もございます。
窯傷
焼き物を窯で焼いた際に入ってしまった傷の事になります。
傷だけでなく小さい凹み等の症状もございます。
スポット
製造段階(焼成時)に出来る細かな凹凸の事になります。
顔料付着・色飛び
顔料付着・色飛びとはペイントする際の顔料/色が付着する事になります。
焼きシミ
焼成時に出来るシミのことの事になります。
ペイントロス
絵柄の一部にペイントが抜けている箇所の事になります。
釉薬のはげ
部分的に釉薬がかかっていない箇所の事になります。
販売する商品に上記のような症状がある場合、画像と文章でなるべく細かく記載するように心がけます。記載しきれない細かな傷(たとえば光の角度を変えることによってやっと現れる微細な傷)などについては、長年受け継がれてきたヴィンテージ品の特性としてご理解の上、ご購入をお願い致します。
ヴィンテージ品は職人の手仕事により製作されたものがほとんどで、均一でない状態があるのも特徴です。それぞれの個性として、世界でひとつだけのものとしての違いをお楽しみください。大切に受け継がれてきたヴィンテージ品ならではの希少性や風合いを楽しんでいただき、ご購入いただければ幸いです。そしてヴィンテージからアンティークへとさらに受け継いて頂ければ幸いでございます。